こんにちは。
動画マーケティング専門家の石割俊一郎です。
先日、開催された
『日本発!ソーシャルビジネス新時代宣言』
にご招待していただきました。
2006年にノーベル平和賞を受賞した
ムハマド・ユヌス博士をはじめとする、
各界のトッププレイヤーの方々が
ソーシャルビジネスについて講演していました。
自分がやろうとしている障害者のプロデュースと
ソーシャルビジネスというのは、
けっこう似たようなものがあるイメージがあったので、
とても楽しみにしていました。
さらにそれだけじゃないんです!
なんと、
ダイレクトマーケティングの第一人者である
神田昌典先生まで登壇していおり、
マーケティングという観点からいかにして
ソーシャルビジネスに繋げていくかということも
かなり勉強させていただきました。
各界のトッププレイヤーの講演は、
ずっと学びの多いことだらけでしたので、
5時間ぶっ通しで聞き入っちゃいました。
今回は、マーケティングという視点からも
ソーシャルビジネスというのは、
とても勉強になりましたので、シェアしていきます。
お好きなところからどうぞ
バングラデシュのグラミン銀行
バングラデシュのグラミン銀行といえば、
2006年にノーベル平和賞を受賞されたので、
ご存知の方も多いかと思います。
そのグラミン銀行の創設者が
ムハマド・ユヌス博士なのです。
ユヌス博士は、
バングラデシュの貧困撲滅のための活動をしていく中、
無担保小口融資(マイクロクレジット)を行う
グラミン銀行を創設しました。
「貧しい者のための信用制度には、
抵当も担保も必要ない」
というユヌス博士の想いのもと、
農村部の貧しい人たちの自立支援をしました。
低所得者層の自営業者、
特に貧しい女性に小口の融資を行い、
バングラデシュの貧困を
軽減させることに大きく貢献しました。
現在は、バングラデシュでソーシャルビジネスを
展開しているだけでなく、国連や多国籍企業、
大学などと協働して、世界中でソーシャルビジネスを
実践し、普及されております。
ムハマドユヌスの講演
今っていろいろなところで、「ソーシャル」という
言葉を使ったビジネスだったり
取り組みがとても多くなってきましたよね。
でも、その中には利益を最大限にしていたり、
他人から補助金や寄付などの援助があったりと
「本当のソーシャルビジネス」とは言えない
ものが多いとおっしゃっていました。
ユヌス博士が提唱している「ソーシャル・ビジネス」は、
従来の企業の目的となっている利益最大化
(個人的利益)を追求するものではなく、
社会的課題の解決(他者貢献)を目的とした
ビジネスモデルということなんです。
まぁ、ざっくりと言えば、
「利益を循環して社会の
課題をビジネスで解決しよう」
って感じですかね。
ですので、投資家への配当はないんです。
これにはかなりビックリしました。
配当がないなら何があるのか?
それは、世界中の貧しい人たちが
馴染みやすい値段で製品やサービスを
提供していくことができるという
問題解決の結果があります。
または、貧困層の人たち自身が
「ソーシャル・ビジネス」をやっていき、
彼らが利益を得られるような仕組みがあるのです。
ユヌス ソーシャルビジネスの流れ
ユヌス博士の「ソーシャル・ビジネス」では、
このような流れになっています。
投資の元本を回収
↓
その利益を自社で再投資
↓
社員の福利厚生だったり、
もっと社会の課題を解決
するために再投資
こんな感じで利益を循環していき、
持続可能なビジネスにしていくのです。
自分も関わっていますが、NPOやNGOって、
補助金や寄付などがなかったら、
事業を継続することができない場合がほとんどです。
ここが、ソーシャルビジネスとの違いということになります。
ソーシャルビジネスでは、
もともとの投資元本が回収できたら、
課題を解決するために経済的に持続するのです。
これができるからこそ、貧困の人たちの
生活水準を長期的にアップさせることができ、
利益を循環させることができるのです。
ユヌス ソーシャルビジネス7原則
上記でユヌス博士が提唱している
「ソーシャルビジネス」について
ざっくりとお伝えしました。
その中でも、ユヌス博士が規範としている
7つの原則が以下になります。
ユヌス博士はこの原則を元に
ビジネスを考えているとおっしゃっていました。
- グラミン・ソーシャル・ビジネスの目的は、利益の最大化ではなく、人々や社会を脅かす貧困、教育、健康、技術、環境といった問題を解決することです。
- 財務的、経済的な持続可能性を実現します。
- 投資家は、投資額を回収します。しかし、それを上回る配当は還元されません。
- 投資の元本の回収以降に生じた利益は、グラミン・ソーシャル・ビジネスの普及とよりよい実施のために使われます。
- 環境へ配慮します。
- 雇用者は良い労働条件で給料を得ることができます。
- 楽しみながら。
この7つの原則が1つでも
当てはまっていなかった場合には、
本当のソーシャルビジネスとは言えない
とおっしゃっていました。
本当に利益を最重要視しない
ビジネスモデルなんですね。
【賢者の選択】
マーケティングとソーシャルビジネス
ソーシャルビジネスがどういう感じなのかが、
ご理解いただけたかと思います。
でも、いきなり
「利益を重視しないでビジネスをしよう」
って言っても無理ですよね…
障害者の支援をしていますが、
今の自分でも難しいです(笑)
でも、
神田昌典先生がおっしゃっていたのを聞いて、
今の自分の事業にも役立てるがありましたので、
そこをシェアしていきますね。
これはもちろん、YouTubeチャンネルをお持ちの方や
ご自身で情報発信をされている方にも当てはまります。
そのためにまずはマーケティングの
移り変わりについて話していきましょう。
マーケティング3.0とは
マーケティングの時代遍歴を
わかりやすく表にまとめてみました。
マーケティング1.0 製品中心 |
マーケティング2.0 消費者中心 |
マーケティング3.0 価値中心 |
|
年代 | 1920~1980 | 1990~ | 2008~ |
時代背景 | 工業化社会 | 情報化社会 | 知識創造社会 |
目的 | 製品を販売する | 消費者を満足させる | 世界をより良い場所にする |
コンセプト | 製品開発・流通 | 差別化・ブランディング | 共感価値(理念、ビジョン)・共有 |
価値提案 | 機械的価値 | 感情的価値 | 精神的価値 |
この表を見てもわかる通り、
今の時代はただ単に
- 機能がいいもの
- デザインがかっこいいもの
を作っても売れない時代になっているのです。
今はそれよりも、共感・共有の時代。
つまり、自分の理念やストーリーを発信していき、
「この人だから買う」と思ってもらえることが重要なのです。
そのために必要となってくるのが、
「社会的に意義のあるもの」なんです。
ただ、神田昌典先生はそれだけではダメ!
とおっしゃっていました。
社会的意義だけでは響かない?
神田先生は実際に、ご自身のノウハウでもある、
「フォトリーディング」の本の広告を使って
ABテストをしたとおっしゃっていました。
社会性を重視したコピーで広告を出した結果。
全国紙の広告定価が2040万円で
なんと売り上げは、
141万円
大赤字だったそうです。
ただ単に社会性だけをアピールしても、
世の中の人には耳を傾けてくれないという
結果がわかったのです。
では、どのように共感してもらうのか?
それは、
お客様の痛みや苦しみを
自らが体感すること
が重要なんだそうです。
自分自身で痛みや苦しみを感じるからこそ、
相手に響く言葉を見つけ出すことができるのです。
ただ単に素晴らしいことを発信しても
相手は耳を傾けてくれない。
そう神田昌典先生はおっしゃっていました。
ユヌス博士もそうです。
貧困層の人たちと一緒に暮らしていて、
「貧困層には銀行がお金を貸してくれない」
という苦しみを経験したからこそ、
グラミン銀行という素晴らしい銀行を
創業できたのでしょうね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今の時代は、共感や共有が重要な時代。
いかに自分の理念やストーリーに
共感してもらうかが大切なんです。
だから、YouTubeでもブログや情報発信でも
自分の世界観をまずはしっかりと構築することが
1番の優先事項なんですね。
- なぜこのチャンネルを作ったのか?
- 誰に向けて発信しているのか?
- 何を発信するのか?
この3つをもとに考えていくことで、
自分の方向性というのが見えてきます。
それが自分も体感した痛みや苦しみが
伴っていたらなおさらいいですね。
そうすれば、あなたから商品やサービスを買う理由
というのが生まれてきます。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
石割 俊一郎
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